造影剤とIVR

造影剤は、画像コントラストを得る為に、体内に投与して高信号領域または低信号領域を意図的に増やす薬剤のことである。

これを用いてIVRなどは行われる。IVRは造影後と造影前の像を組み合わせて、減算処理を行うことで、陽性造影剤で高信号にした領域のコントラストが反転し、血管以外の組織の陰影が除外される。



※陽性造影剤は、標的組織に対して、高信号領域を作る為に、陰性造影剤は低信号領域を作る為に使っているもの。高信号なのに黒い?のは、2つの画像を組み合わせたものだからである。

上の画像からは内頸動脈のサイフォンから前大脳動脈、中大脳動脈へと分岐する走行が確認出来る。また、IVRではDSA下で動画を撮影することもできる。

IVRは長時間X線を流し続けているため、非常に被爆線量が多く、ガイドラインなども作られているそうだ。

血管内造影は、血管内でイオン化し、甲状腺以外に代謝されないヨード化合物を用いて行う。血の味はNaClだとすると、Clの代わりをして代謝排泄されるのが、同じハロゲンのヨードという訳だ。(RIなども基本的には人体を構成する物質に近く生理活性の少ない物質が用いられる)

ただし、最近では非イオン化造影剤の方が主流になっている。

あと、造影剤を含めあらゆる医薬品の添付文書が掲載されていて、オフラインでも確認出来る添付文書Proというアプリはオススメです。


https://itunes.apple.com/jp/app/tian-fu-wen-shu-pro/id467352729?mt=8


<参考>

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